福島県の小鳥の森から自然情報をお知らせします。
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ヘビの背比べ

ネイチャーセンター脇の坂道はある生き物のお気に入りの場所となっています。

 

 

 

その正体はアオダイショウ。毎年決まった場所で脱皮をしていくのです。

そして、ここで脱いだ抜け殻の最大の特徴は、毎回どこも破れずにきれいに残っていることです。普通は石などに体をこすりつけて皮を脱ぐため、どこかは破れていたり、ボロボロになっている場合が多いのです。

 

完璧な形もさることながら、一番驚いたのはその長さ。なんと196cmもあったのです。

 

これまでに見つけたものよりも明らかに大きいため、一昨年、昨年の抜け殻の長さも気になり測ってみると、一昨年は139.5cm、昨年は145.5cmでした。

 

同じ個体かどうかはわかりませんが、年を追うごとに長い抜け殻が見つかります。今まで同じところで見つけた抜け殻の中でも一番大きいものでした。一度脱いでいるシーンに出会って、抜け殻の主を見てみたい気持ちが膨らみます。

まだ活動中

今年は7月の長雨の影響なのか、各地でオオスズメバチが少ない年となったようです。小鳥の森でも夏場にオオスズメバチを見る機会はほとんどありませんでした。

 

さて、森の中ではまだ、樹液が出ている木に虫が集まる光景を見かけることがあります。先日はコクワガタやスジクワガタが見られました。そして、少ないながらもスズメバチも姿を現します。

 

 

腹部の波を打ったような黄色い模様が特徴的なモンスズメバチです。このスズメバチは夜も活動するため、灯かりに誘引されて飛んでくることもあります。

 

少し肌寒さを感じるようになりましたが、まだまだ元気に活動中のようです。

全然わからない

暑さのピークを過ぎ、朝夕には涼しさも感じられるようになってきました。

 

夏を代表するアブラゼミやミンミンゼミの声は少なくなりましたが、まだまだ元気なセミもいます。小鳥の森では8月上旬〜中旬に羽化するツクツクボウシとチッチゼミです。

 

ツクツクボウシは目線の高さでも鳴く姿を確認できる時があるのですが、チッチゼミはいつも樹上にいるため声でしか存在がわかりません。体長は約3cmで日本の中でも小さいセミの一つですが、体の大きさの割には鳴き声が大きく、居場所は簡単にわかります。

 

そんな訳で「この辺りの木の上にはいる」とはわかっても、姿を確認することはできませんでした。しかし、声を頼りに探している途中で、飛び立った個体がとまったところを確認でき、ようやくその姿をとらえることができました。

 

 

近くで見るとやはりかなり小さく、しかも体色が黒いため、これでは枝にとまっていても全然わからないな...と改めて感じました。

旅の途中

アサギマダラがオオヒヨドリバナで吸蜜する姿が見られました。

 

 

「渡り」と聞くと鳥を思い浮かべるかもしれませんが、この蝶も長距離移動する「旅する蝶」として有名です。

 

その移動の実態を調べるためのマーキング調査(捕獲した蝶の翅(はね)に、場所・日付を記入し放す。再び捕獲された場所を共有して、移動ルート・距離を調べること)がよく行われています。福島県では裏磐梯のグランデコリゾートが調査地として有名です。

 

裏磐梯でマーキングされたアサギマダラが2,000km以上離れた台湾まで渡ったことも明らかになっています。

 

毎年、小鳥の森でも移動途中のアサギマダラが数個体ではありますが、確認されています。これからどこを旅するのでしょうか。

尾羽がない!

7月中はサンコウチョウの声、姿ともによく確認できました。

 

いつもサンコウチョウが見られるところで待っていると、♂が現れました。でも何か違和感が。

 

 

数日前まであった長い尾羽がなくなっていたのです。

 

サンコウチョウのオスは繁殖地に渡ってくるときには、特徴的な2本の長い尾羽をつけています。子育てを終え越冬地に向かう頃、その長い尾羽を落とすと言われています。真偽はわかりませんが、この時期に尾羽が抜け落ちたオスの姿を確認することができました。

 

それ以来、今日まで、誰もその姿を見ていません。尾羽を落として、小鳥の森から冬を越す場所へと移動してしまったのでしょうか。

活動開始、でも・・・

小径を歩いていると樹液の匂いが漂ってきます。小鳥の森では今年も、樹液をよく出るコナラの木にたくさんの昆虫が集まるようになりました。

 

とは言うものの、つい最近まで低温の日が多く、昆虫の活動が鈍く感じていました。しかし、少しでも気温の上がる日があると、一気に活動を開始します。

 

その中には、子供たちに人気のミヤマクワガタも。

 

 

しかし、残念なことに、樹液を舐めにきている元気なミヤマクワガタよりも、地面に落ちている頭だけの姿を多く見かけるのです。

 

犯人はカラス。この時期になると、森の中にまで入り込み、樹液に集まるカブトムシやクワガタを狙うのです。比較的柔らかいお腹の部分だけが食べられ、硬い角やはさみのある頭は残される。これが残念な姿の真相です。

 

特に大型のミヤマクワガタの頭を見つけると…樹液のところで出会いたかったなと思います。

 

※小鳥の森での動植物の採集は禁止です。

ヤマユリが開花しました

園内で7月4日にヤマユリが開花しました。もうすぐ咲きそうな蕾も小径沿いで確認されています。この大きく鮮やかな色の花からは強い芳香を感じとることもできます。この時期ならではの森の香りを楽しめる散策になると思います。

 

梅雨時の晴れ間に

 

この時期になると舗装道路沿いを彩るアジサイ。

そこには多くの虫たちが集まります。

 

まず目についたのはオオカマキリの幼虫。アジサイの花の上で獲物を待ち伏せていました。小さいけれど一人前のハンターです。ここまで堂々としていては目立ちすぎて、獲物に気付かれてしまい、狩りが成功するのかわかりませんが、じっと動かず、その必死さは伝わってきました。

 

花の間から顔を出していたのはセマダラコガネ。花粉を食べに来ていたようです。セマダラコガネの体色はバリエーション豊か。今回見かけたのは茶色でしたが、一見別種かと思うほど、真っ黒い個体もいます。

 

 

こちらは黄色と黒のシマ模様が特徴のヨツスジハナカミキリ。よくハチと間違えられますが、ハナカミキリの仲間です。アジサイにくる常連さんです。

 

梅雨時で雨の日が続いていますが、少し晴れ間がのぞくと、たくさんの虫がアジサイの蜜や花粉を求めて集まります。

こんなところに

棚田を訪れた時、植物の茎にチョウの蛹が付いていることに気づきました。

 

キアゲハ蛹

 

実はこの蛹が付いているのは、水の中に生えている植物の茎。

幼虫が水を泳いでいかなければたどり着けないところです。

 

 

陸地を歩いていたら水に落ち、偶然たどり着いたその茎で蛹になってしまったのでしょう。

 

チョウの幼虫の脚はかなり短いため、バタバタと脚を動かして水面を進むことはできないと思います。体をくねくねさせて進んでいったのでしょうか。

 

どうして水に落ち、水面を進んでいったのか...謎が解けません。

色とりどり

夏に近づき、昆虫もよく見られるようになってきました。

特によく見られるのはトンボたち。水辺でたくさん飛び交っています。

 

 

水際の柵ではオオシオカラトンボが縄張りを張っていました。オオシオカラトンボは他のシオカラトンボの仲間(シオヤトンボやシオカラトンボ)と比べても体ががっしりとしています。小鳥の森では夏を代表とするトンボのひとつです。

 

 

 

別な場所では、オスの体が真っ赤なショウジョウトンボも。”ショウジョウ”は空想上の生物「猩々(しょうじょう)」の赤を思わせることが由来です。春に見られる花「ショウジョウバカマ」の”ショウジョウ”も同じ由来です。このトンボを見ると夏が来たことを実感できます。

 

 

 

こちらはモノサシトンボ。大型のイトトンボの仲間です。腹部には物差しのように規則正しく白い模様があります。

 

 

トンボの仲間は青、赤、黄色、黄緑色など1種類1種類、それぞれ綺麗な体色をしています。今年も水辺では色とりどりのトンボ類が見られる季節になりました。

 

※小鳥の森での動植物の採集は禁止されています。